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一期一会を思う
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都をどり

書きとめておきたいこと、いっぱいいっぱいあったけど、あまりここに書けなかったなぁ。

名残惜しい気持ちを芯にしていろいろ思うけど、今は、最後までキチッと見届けたいと、そのことだけを考えていたい。

「都をどり」は舞妓さんが3班(その中でまた各班2組に分かれ…計6通りの組合わせがある。舞台で踊らない日はお囃子で小鼓や笛をやってて、舞妓さんは何でもできなきゃいけない。) に分かれて日々の舞台を務めてきたんだけど、今日その一班が最終日を迎えた

3st目を終えて4st目が始まるまでの短い小休憩の時に、回廊の表に簡単なテーブルをしつらえて、乾杯!があった。
舞妓さん、地方さん、舞台スタッフが皆集まって、祝杯をあげた。

4stラストの総をどり(出演の舞妓さん全員が舞台に出る)の時、“をどり”の皆さんそれぞれの感無量の表情をみて、私までなんだかしんみり胸が熱くなった。

はじまりがあれば終わりがあって…

ラストの踊り。
踊りのひと振りひと振りが“最終”を告げてて、そのひと振りはもう二度と振られることはない。

何もかもが、一期一会

“人”に会って別れることだけじゃなく、もうちょっと大きい括りで、今!目に映ったもの全てが本当に「今この時だけ」のもので、もう二度とない瞬間であることを、知っておこうと思う。

今の時間を生きながら、どこか醒めている自分がいて、都をどりの最終日を生きているのに、どこかもう「都をどり」を懐かしく思う自分がいる。

またいつこういう機会に出会えるか、それはわからない。

何もかもが一期一会。

ひとつひとつを大事に思いたい。

この一月のいろんなことを噛みしめながら、
自分なりの悔いのない納得できるラストを…迎えたいなぁ。
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by mop-okamura | 2007-04-28 20:52
武悪に魅かれ
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狂言を観に出掛けて、改めてオモロイって思った。

狂言の何が面白いって一口では言えないけど、ひとつには台詞の口跡…その口調(音)にまちがいなく魅かれている。
歌舞伎口調とは違うし能の謡いほど謳いあげてもいない。
なんともいえない台詞の抑揚が良い! かなりハマってる。狂言台詞を喋ってみるのも聴いてみるのも、どちらも心地良い。
もうこれは感覚的なもん。

あとね、お面や衣裳・小道具なんかのその意匠にも魅かれるなぁ~、そのどれもどれもが“味”があって、それだけでもじゅうぶん鑑賞にたえられるし、素晴らしい。

今日観た中では
①「盆山」の主人の持つ“飾り太刀”に目を奪われ、
②「左近三郎」(猟師)の衣裳のフォルムとその派手さに目を丸くし
③「抜殻」の武悪(鬼)の、刻一刻と移ろいゆく面相に目が釘付けだ

狂言のお面。
能面とは少し違うようにも見えるが…。

そういえば。
「天守物語」の妖怪・“朱の盤坊”の面相は、私ん中のイメージでは赤い武悪面だ。しかも、角が一本生えてて。

今、そんな「武悪」のお面を作ってみたいと、しきりに思ってる。

(4月24日)
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by mop-okamura | 2007-04-25 22:50
棟梁の、おこころざし
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もう感激!!

今日の3st目の5景目『かぐや姫』の時だ。
場面転換に備えて暗がり(舞台上袖)にいつものように待機し、舞台の眩い光ん中の“をどり”を見守っていると、棟梁がスタスタと私の方に近づいてくる。

ふと、目を向けると。
青色の舞台ライトで逆光になった棟梁が一言。

 『おい、明日からこれ使え。』

ぐいっ…と押しつけられるように手渡され、(何か!?)と目を落とせば…

   まっさらのセッタだ!!

瞬間、言葉がでなかった。嬉しくて。

ありがとうございます!!(…最敬礼もんだよ、ほんとに)

祇甲の棟梁から頂いたセッタ…、身にあまる光栄!もったいないです。(感激! 感謝 感涙。。。)

身の内が奮い立った。

  頑張ろう

         頑張らなきゃ

(4月22日)
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by mop-okamura | 2007-04-23 23:57
67st目の、冷やり!
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「おおきに 姐さん」

「おたの申します 姐さん」

舞妓さんコトバ。
日常の節目節目でホントよく耳にするコトバで、その使われ方も意味するニュアンスも相当広そう。
相撲取りの「ごっつぁんです」と同じか…? ありがとう、おはよう、頑張ります、了解ですetc…全部その一言で済む。

こないだ楽屋で昼メシの時、カップ麺にお湯を入れてるおっちゃんが、ふと、「湯を入れる薬缶取ってぇ」って頼む時、舞妓やったら何ていうんや?。やっぱ「おおきに 姐さん」か(笑)?

 (…それは、ちゃうやろ(笑) )

あ。
そうそう。それで思いだした。
こないだちょっとヒヤリ!ってしたことがあってん。

本番も中日を過ぎて、気が弛んでたのかなぁ。

本番中、「景」の変わり目の要所要所で、上手高座の幕の上げ下げを担当してるんだけど、幕が2種類(大丸製と高島屋製)あって、しかも、それを交互に使わなきゃならないんで、ややもするとややこしいんだな、これが。
オープニングに大丸の幕を揚げたら終演には高島屋の幕を下ろす。
2ステ目のオープニングは高島屋を揚げて、終演は大丸を下ろす。
3ステ目オープニングには大丸を揚げて……
という具合。
本舞台の緞帳と上手(地方)下手(囃子)合わせて3つの幕が同時に揃って開き、同時に閉まる(それが理想だけど、なんせ上手下手幕は人力でロープ引いてやってるから綱引く力加減で若干スピードが変わるのは致し方ない。でも慣れてくれば、ほぼ揃う)。もし順番を間違えると、本舞台と下手は大丸幕、上手側は高島屋幕となって、もう間違えたのがバレバレです。(幕のデザインが全然違うんで)

途中で、どっちがどっちだったか分からなくなるのがコワイんで、その都度自分なりの「印」をつけてやってる…

のだが、こないだ初めてウロがきた。

印は大丸になってるんだけど、計算では高島屋のはず。
一瞬。(あれ? どっちだっけ?)

印のつけ間違い!?…か…。
いや、でも、67ステ目の今の今まで一度たりとも、印をつけ間違えたことはない!…
でも、オレの理性では今度は「高島屋」のはず…

 終景の桜金閣の総をどりのフィナーレが近づいてきた!

いよいよ幕だ。
   ~もう時間ない!

(え!? 高島屋?大丸?どっち?どっち?どっち?
  どうする?どうする?どうする?)

霞みがかってくる思考の中で、ふと、唐突に何かの本で呼んだ飛行士の話が浮かぶ。(「赤とんぼ」乗りの話だったかな?)

夜間とか雲の中とか視界ゼロになっても、水平器や方位磁石を頼りに飛行しつづける計器飛行。

パイロットは霞みがかって何も見えない雲ん中を何時間も孤独に飛んでいると、次第に心理的に圧迫されて状況判断に歪みが生じてくることがあるという。
高度計は機体の下降を示しているのに、パイロットの身体感覚では間違いなく真っ直ぐに飛んでいる。そんな時…
器械を信用するか、自分を信ずるか…

そして…

自分の感覚を信じて飛ぶことを選んで、雲が切れてみたらば!
   目前に大海原!!

(あぁっ!}o(;><)o

よし! 6:4で大丸幕や!とふんでロープに手をかける。
(しかし…)
もしも…!の場合をやはり捨て切れず、本舞台の緞帳が下りる瞬間にその絵柄を確認しようと心決める。その分タイミングが少し遅れるが、背に腹は変えられない(一度、幕を下ろしかけたら例え途中で間違いに気づいても、もうやり直しがきかない。そのまんま下ろすしかないのだ)。

祈りつつ舞台を見つめる。

総をどり、クライマックスだ!(くるぞ!くるぞ!くるぞ!)

(き…きたッ! どっちだ?)

黒子の覆面ごしに目を凝らす。

 と、

高島屋だ☆☆☆☆!

慌てて大丸ロープを戻し、高島屋ロープを解いて、紐持つ手にテンションをかける。
本舞台の緞帳が下りきる時間は…約13秒。
今や緞帳は舞台の半分を隠している!

(あと6秒!!)

間に合え

(屮゜Д゜)屮… 。。。。。。

。。。゜。゜帳尻は合った!゜。゜。。。

でも、あまりに高速に幕がおりたんで、地方さんの目がこっちに集まってる。

(こっ…こんなときは 何て言えばいいの…?…)

あっ!

『おおきに! おたの申します姐さん!』

(写真) 黒子な私
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by mop-okamura | 2007-04-21 11:58
桜ちらちら
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桜ちらちら。
いよいよこの週末で桜も見頃が終わりますね。
今、鴨川沿いを行けば、桜吹雪の中を通れます。

今週はちらちら、お酒を飲む機会があったけど、花見酒は一回もなし。風情ねぇなぁ。

こないだ、6月公演のチラシ用写真を撮影する。イメージ写真。
But。
オレって、そんなに顔大きいっかぁ(笑)?。
私が前の方に立つと遠近感をかなり狂わせるらしい。なんか写真の構図のバランスというか安定感を、一気に粉砕したな。っていうか、よりによって私の前位置に小顔のJさんだもんな。よけいバランスが悪くなるって(笑)!

花火を見つめつづけるワタシ達。狐火のようでもあり。

泉鏡花の『天守物語』

人間じゃない役(妖怪変化の役どころらしい)だし、実は今んとこ、演出の了解も得た個人的な役作りに、密かな企て(?)もあったりして、ちょっと楽しめそう。自分から遠いキャラであればあるほどなんだか燃えるな。妖怪だもんね~。ある意味何だってありさ。
久しぶりの面々が揃ったし、ということで飲む。演出が注文した“子供のためのビール”を面白がって一口ご相伴。
(なんじゃこれ??)
見た目は、泡立ちも色も、まんまビール。でも味はチューハイの青りんごモドキ。

「これ、ビールちゃうな~」
「げげっ、もう今度から注文せんとこ。こんなん、ビールちゃうやん。なんでビール味にせ~へんのやろ?」
「ビール味やったら子供は飲まんやろ」
「…あぁ」

なんて不毛な会話だ(笑)

「都をどり」も中盤にさしかかってきたんで、南座から応援に来てる駄洒落王のKさん(センパイとお呼びし、私もセンパイ(?)とお互いに呼ばれて…なんで(笑)? 南座で今、こう呼びつ呼ばれつするのが流行ってるんだとか。)に「いっちょ、中弛みしないようカツ入れに行きまひょか?」と誘われてk君と3人、花見小路をちょっと入った串カツ屋さんへGo!(カツつながりですね) んで、kさん馴染みのスナックへも連れていってもらう。祇園のことならこのお母んに聞けってくらい物識りで気楽な印象のママさんのお店。身体悪くしてお店をしばらく閉めてたんだそう。カウンター端にオモロイおじいちゃん。Kさんの言うこれまたセンパイだ。
お母ん曰く
衣裳と舞台の華やかさは○○歌舞練場が一番
踊りなら△△歌舞練場が一番
いろいろだ。
舞妓はんの世界は今も昔も巷間の常識からは及びもつかない別世界で厳しいものだな、って思う。

耳に、ほろ酔いKさんの十八番“北国の春”が、のどかに響く。

あぁ、もうすっかり、春なんだなぁ。
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by mop-okamura | 2007-04-15 12:08
坊主頭のクラプトン
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歌舞練場の漢気(おとこぎ)。

坊主率高し。

どういうわけか黒子の皆さん、一見コワモテで坊主頭が多い。一分刈りとか五厘刈りとか、気合い入ってる。職業柄が滲み出てます。
(やたらシブイっす。やっぱ男っちゅうもんは、黙って坊主頭だよな。それ美学。)

黒子の衣裳に黒足袋、雪駄。
黒帯にナグリ(金槌)一本ぶち込んで、2間(高さ約3.6m)もののパネルをひょいひょい運んでゆく。

いや~粋だねぇ。 イナセだねぇ。


本番と本番のつなぎの休憩時には、舞台袖の棟梁部屋で一服するんだけど、昭和のCDが鳴ってて淡谷のり子のブルースとか聴こえている。昭和二十年代、三十年代の歌謡曲が中心。
いや~浪花節だねぇ。

でもって、あちらの廊下では、黙ってギターを掻き鳴らして音に耳をすましている黒子さんもいる。

エレキ2本にアコースティック1丁のアンサンブル。

白々と薄っぺらに光る裸電球の下で、ただ黙々と弾かれる“レイラ”のguitarリフ…♪

オヤジが時間を盗んで手すさびに爪弾く、エリック・クラプトン。

かっちょええ!。

めちゃくちゃ「絵」になってるなぁ。

小さく絞ったアンプからたたみかけるように響いてくる「愛しのレイラ」のguitarリフ♪
音と音との間に間に、隣接する舞妓さんの学校から謡曲も小さく漂ってきたりして、なんだか不思議な「時間」になってんな。

あぁ、幻音が耳について は・な・れ・な・い。
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by mop-okamura | 2007-04-08 09:46
舞台の桜花
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昨日、今日とつづき、なんだかめっちゃ寒い! 花冷えにしてもちょっと寒すぎ。ストーブ焚いてるもんね、四月なのに(; ̄_ ̄)。
ま、でもその分、鴨川沿いの桜景色も今年は長めに眺められそうで、嬉しい。春が長持ちするよなカンジ。

さて。
一日4回の“都をどり”、もう順調です。舞台の上の“桜”も今を盛りと咲き誇ってます。お客さんを魅了しています。
単純計算すると、ひと月120ステある内の16ステが終わりました。って、まだまだ始まったばっかりじゃん!?気は抜けない。
長唄の詞も、最初全然わかんなかったけど、繰返し繰返しのヒアリング(笑)のおかげで、だんだん耳馴染んできて、今や何を謡ってるのか大分わかるようになってきました。
それにしても…。
毎日毎日同じ曲目を聴き続けて一月もの間過ごしたら、いったい終わり頃にはどういう(精神)状態になってるだろうねぇ? 鼓や笛、三味線や長唄のリズムが素肌に染みついて、抜けなくなってそう(笑)。 かなり日舞長唄の血中濃度は高くなってるやろな。

袖中から、満席のお客さんの反応を楽しみつつ、高座にいる時は地方さんの隣りに座ってるんで、舞台の踊りも三味線越しに見ています。(弟六~八景)
弟六景の紅葉と弟八景の桜金閣のオープニングでは、必ずお客さんの「おぉ~っ!」っていう嘆声が上がる。拍手も。綺麗だからね。なんだかこちらまで嬉しくなってくる。
上手(客席からみて舞台の右)下手(左)それぞれに10人以上の黒子がスタンバイして、棟梁の指揮の下、舞台を切り回しています。

 (初日) → 特大
 (二日目) → 普通
 (三日目) → 大
 (四日目) → 大
 (五日目) → 特大
(写真④)を御覧いただけばわかりますが、大入り袋です。
棟梁から頂いてます。毎日毎日毎日毎日毎日(@_@)
大入り袋って毎日貰えるもんなん? ちょっとビックリ。お芝居の公演だと、観客動員が良ければ楽日の打ち上げとかで貰うもの。
歌舞界のしきたりだと、また違ってくるもんなんやろか?
んでも、上七軒歌舞練場にいた時、毎日貰ってたかなぁ…。
覚えてない。

いよ~っ (ポン)
   よぉ(ポン)
     (ポポポン ポン)
             よぅい ♪

あぁ。合の手と鼓がぁ。

  …耳から離れないっす。

(写真①②③) 開演前の舞台の上で、皆さん自分の踊る位置を再
       確認しています。
  (写真④) 大入り袋
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by mop-okamura | 2007-04-05 20:28
ヨ~イヤァ~サ~♪
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(オープニング)

長唄の方が
 「~♪ 都をどりはァ~~?」
と呼び声を張ると、花道からその声に応えて
 「ヨーイヤァ~ サ~~(半音上げて)」
と、舞妓さんたちの声をそろえた嬌声が、高く高く響き渡る。そして、シャンシャンシャン♪と涼やかに鳴る鈴の音(ね)に合わせて出てきたわ出てくるわ、舞妓さんがひとり またひとり。
 しゃなり☆
   しゃなり☆☆
     しゃなり☆☆☆

都をどり好例のオープニングで、毎年こう始まるのだそうだ。
さぁいよいよです。

弟135回 都をどり 『都 風流名所絵巻』

華やかに開催! その華やかさに快哉!!

春の到来を華やかに告げる古都の風物詩、『都をどり』
今年は、四季折々の名所をバッグにした舞い踊りなんで、全8景、を御覧になれば京都の四季の風情を全部楽しめますね。
 ex、
    弟二景は 下鴨神社初詣 (下鴨神社)
    弟四景の 清滝川蛍狩 (清滝)
   弟六景の 嵯峨野紅葉 (常寂光寺)
    弟八景の 金閣寺桜満開 (金閣寺)

個人的に気に入ってるのは弟五景の「昔物語かぐや姫 (西山)」だ。遊び心満載の斬新な舞台セットが楽しい。新趣向ですねぇ。

初日を迎え
棟梁から大入り袋を頂いた。

おお! 特大!?

歌舞界 景気いいっす (^_^)
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by mop-okamura | 2007-04-01 20:57



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